1 はじめに
グローバル化やインターネットの普及により、多種多様な商品やサービスを様々な形で買うことが出来るようになりました。日々のお買い物はもちろん、ネットショッピングやサブスクリプション等も今やあって当たり前のものとなっています。
しかし、その結果として、消費者問題は以前よりもっと幅広く複雑になってきています。この問題にはもちろん、法的問題が複雑に絡み合っていますので、問題解決のためにはさらに専門的なアプローチが求められるようになりました。
2 よくあるトラブル
消費者問題といっても幅広いですので、どういったものが消費者問題になるのか、例をみてみましょう。
(1) マルチ商法
マルチ商法とは、商品を売る人が新しい売り手を勧誘し、その新しい売り手がさらに他の人を勧誘し、お金を稼ぐ仕組みです。
問題は、合法的なものと区別するのが難しいことです。
(2) 架空請求
架空請求は、偽の請求書を送信し消費者に支払いをさせようとする詐欺です。この架空請求には、偽の請求書だけでなく、その他の商品やサービスを提供するふりをし、架空の内容に対して支払いを要求することがあります。
(3) 通信販売
通信販売は、実際にお店に行かずに、インターネットや電話、カタログなどを利用し、商品を購入することです。
注文したのに届かなかったり、商品が不良品・偽物だったり、さらには不当に高額な請求をされた、といった問題が起こることがあります。
また、インターネット取引においては、お支払い情報の部分で不正にクレジットカード情報を盗まれるトラブルもあります。
(4) 投資詐欺
投資詐欺は、「投資してくれれば必ず儲かる」などといって、投資家から資金を集める詐欺です。よくある文句としては、高い利回り・リターンを謳ったりします。
(5) 高齢者の消費者被害
高齢者に対して、虚偽の説明内容や不十分な説明の状態で、商品やサービスを購入させる事案です。お年寄りを狙うこのような事案も増えています。
3 消費者問題を弁護士に相談するメリット
(1)専門知識を駆使した心強いアドバイス
弁護士は消費者問題に関する幅広いトラブルに精通しており、実際にどのような事案がどのような解決をされたのかよく知っています。マルチ商法や架空請求などの詐欺や不当な取引についても法的な見解をお伝えしますので、正当な請求なのか、それとも詐欺なのかを判別することが可能です。
(2)証拠集めと交渉の代理人
前述したような消費者トラブルが発生した場合、トラブルの相手と話す必要があります。
弁護士がいれば、契約条件の不当性等を確認したうえで、必要な証拠を収集・分析し、消費者に寄り添った主張ができます。
これにより、消費者はトラブルの相手に言い負かされたり、丸め込まれて泣き寝入りすることなく、着実に問題を解決していくことが可能です。
(3)訴訟での代理人
また、場合によってはその問題が訴訟にまで発展することもあります。
弁護士がいれば、相手との交渉はもちろん、訴訟になった際も戦略的に話を進めることができます。そうすれば、消費者は自身の権利を法的に主張しやすくなりますし、精神的な負担も少なくなるでしょう。
4 まとめ
前述の通り、消費者問題は多岐にわたります。個々の問題も複雑で、対応が難しいケースも少なくありません。しかしそんな中でも早期に解決しないと、より状況が悪化してしまい、消費者にとって不利益になってしまうこと多々あります。
一人で抱え込まず、できるだけ早く専門家に相談するし、解決への道筋を見つけましょう。